社会的証明とは、心理学者のロバート・チャルディーニが提唱したもので、人間心理に基づいたアプローチ方法です。あまり深く考えずに、「思わず」「ついつい」で物を買ったりしてしまったことはありませんか?
周りが持っているから。芸能人Aさんも使っている。売れ筋ランキングに入っている。というものは全て社会的証明の原理によるものなので、自分の判断より周りの判断を優先してしまい、「多数派の意見は正しいもの」と思ってしまうのです。ユーチューブやフェイスブックの「いいね」ボタンも同じで、周りが「いいね」を押せば押すほど、社会的証明によってその数は増えていってしまうのです。
つまり、人間は、周りの意見や情報などによって、行動や判断の影響を受けてしまうということなのです。
これは、投資においても言えることで、よく知らない企業の株を、みんなが買っているという理由だけで買ってしまったなんてことはないですかね?
最近では、仮想通貨がその典型例です。噂が広がり、買いが買いがを呼び、本来の価値とはかけ離れた価格をつけ、実体経済を壊してしまったのです。「これからは仮想通貨の時代だ」などと、マスコミなどにまくし立てられると、逆に今買わないと、損してしまうといった錯覚に陥り、深く考えずにそのものに投資をしてしまうんですね
「みんな買っている」
「みんな儲かっているらしい」
「自分もこの波に乗りたい」
これが社会的証明の原理の中にある一つの心理のバンドワゴン効果というものです。皆が買っているから、自分も買わなきゃ損する…。傍観したまま、さらに上昇してしまったら後悔してしまう…。その焦りから、深く考えずに、安心感を求め、投資をしてしまうんですね
噂が噂を呼び、バンドワゴン効果によって、次次と相場に参入する人が増えていって、価格がどんどん上昇し、最後には買い手がいなくなり、いっきにナイヤガラの下落が起きるのです。
このようなバブル相場が上がっていくと、それに乗り遅れまいと、飛びつき買いをしたくなってしまいますが、そんな時は大抵天井なものです。
噂が一般大衆にくるころには、大体、相場は終焉を迎える直前ということが多いので、結果論にはなりますが、ビットコインの天井の時期は大体予想できました
もちろん、たまたまかもしれませんし、じゃあその時売りから入ればいいじゃんと思われるかもしれませんが、さすがにあんな感じで昇竜拳しているうちはなかなか売れません。ただ、近々暴落が起きるのは予想ができるので、もしその時、ポジションを持っていたら、ポジションを軽くするか、新規参入する場合でも、極力小さなロットで入るようにするというわけですね
相場がいつ予測不可能が動きをしても、軌道修正が掛けられるように、常に柔軟性を維持しておくこと、どんな時でも第三者視点をもって俯瞰的に相場を冷静に見れるようになる必要があります。
この社会的証明というのはトレーダーを無思考にさせる働きを持っていて、決して安全ではない投資を、安全と思わせてしまう本当に怖い心理です。
【赤信号を皆で渡って、皆ひかれる】なんてことのないよう、常に大衆とは逆をいく投資家になって頂けたらと思います。
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